【超便利】マスクを使った塗り方【Photoshopイラストコラム】

はじめに

今回は「マスクを使った塗り方」について解説します。
美少女ゲーム業界の現場でもよく使われている塗り方なので知っておくと便利です。

メリットを先に書いておくと

・レイヤーの内容を把握しやすい
・色の変更や調整が容易
・マスクによって塗りを管理するため、Xキー(描画色の切り替え)だけで塗ったり消したりを切り替えできる
・他人がデータを触りやすい

などがあります。

解説

↑レイヤーに普通に色を塗っていくとこんな感じですよね。

普通に塗っていた場合、「肌」というレイヤー名こそ付けていますが、どこに色が置かれているか分かりにくくないでしょうか。
もっというと、レイヤーに何色が使われているのかもよく分かりませんよね。

もっと色が濃かったり、塗りの範囲が広ければこの方法でも分かったりするのですが、肌色や白色が使われているとまず見えません。

↑それに対して、マスクを使った塗りというのはこういうのです。

レイヤーごとにベタ塗りで色がついていますね。各レイヤーの右側にある黒っぽいのがマスクです。
(カラーバランス 1と書かれているレイヤーは調整レイヤーです。今回は解説しませんので気にしないでください)

この方法の利点は導入部分でも言ったとおりですが、一つずつ説明しています。

・レイヤーの内容を把握しやすい

まずレイヤーにベタ塗りをしています。そのため基本的にレイヤーには1色しか使用されていません。
そこからマスクを使って必要な部分だけを見えるようにしているのです。

これによってレイヤーのサムネイルから何色が使われているかがひと目で分かるわけです。

ここを押すことでレイヤーにマスクを追加することが出来ます。
マスクされたレイヤーの色は、マスク部分を黒に近い色で塗るほど見えなくなり、白に近い色で塗るほど見えるようになります。
そのままマスクを追加すると真っ白な状態のマスクに、Altキーを押しながら追加すると真っ黒なマスクが設定されます。
ちなみにすでにマスクが適用されたレイヤーにマスクを追加することはできませんが、直上にレイヤーフォルダを作り、それにマスクを適用させることで擬似的に二重のマスクができます。

・色の変更や調整が容易

白から黒のグラデーションだとこうなるわけですね。
赤を青で塗りつぶせば、青のグラデーションになります。色の調整が手軽にできます。

このマスクというのはレイヤーフォルダにも適用可能です。

このマスクを活用すれば、キャラクターの前髪から目が透けて見えるようにすることも可能です
(正確には、目に前髪が乗る部分に50%くらいのグレーでマスクをかけて髪が透けて見えるようにしています)

レイヤーの不透明度を変えずに透けを表現できるのも利点の一つですね。

ちなみにShiftキーを押しながらマスク部分をクリックすると、マスクを一時的に無効にすることができます。
マスクが無効になったことで、髪の透けがなくなりました。
マスク部分をもう一度クリックすると元に戻ります。

・マスクによって塗りを管理するため、Xキーだけで塗ったり消したりを切り替えできる

PhotoshopにおけるXキーは「描画色の切り替え」のショートカットキーです。

まず、マスク側をクリックした状態で描画色を白、背景色を黒に設定します(Dキーでショートカット)
マスク側をクリックして↑のような枠が出ていないと、マスクの編集状態になっていないので注意。

↑Dキーのショートカットを押して描画色が白、背景色が黒になったらOKです。

緑色のベタ塗りレイヤーに黒マスクを適用しました。
黒マスクはそのレイヤーを見えなくするので、今は背景しか見えていない状態です。
マスクに白いブラシで円を描いてみました。
白で塗った部分だけ、ベタ塗りの緑色が見えています。

今ブラシで塗ると白が適用されますが、Xキーを押すと背景色である黒が適用されます。
さて、マスクは黒と白で見えるか見えないかを定義するので、塗ったり消したりをXキーを押すだけで切り替えられるわけです。
つまり、BキーのブラシツールとEキーの消しゴムツールを使い分ける必要が無くなります。
1枚のイラストを描くにあたって何百、何千と行う動作なので必要な動きを減らせるのは大きなメリットといえます。

・他人がデータを触りやすい

レイヤーの見やすさは、他人が見た時の理解しやすさを意味します。

塗りを修正する時も、スポイトで色を拾うことなくマスク部分を塗るだけで簡単にできます。

レイヤーの色をベタ塗りで管理しているということは、例えばイベント絵を制作する際にそのキャラクターの立ち絵から塗りのレイヤーごとを持ってきてマスク部分を調整すればそのレイヤーをそのまま使い回せるわけです。

また、ゲーム制作の場面では他人が制作した塗り方に寄せないといけない場合が多々あるので、レイヤー構成をそのままコピペで使い回せることは配色ミスの防止時短に繋がります。

まとめ

レイヤー数を極端に抑えたいという理由でもなければ、上記のマスクを使った塗り方がおすすめです。

マスク機能はSAIやCLIP STUDIO PAINTなどにもありますので、他のソフトでも応用の効く方法となっています。

色の管理面でのメリットが薄れてしまいますが、1つのレイヤーに複数の色を置くことも可能です。

最後に、私が制作したPhotoshopで使用可能なマスク塗りのアクションファイルを用意しました。
色を付けたい部分を塗った後、アクションを実行するとその部分にマスクを適用してくれます。

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